ヤミ金融

ヤミ金融の実態

通常、消費者と金銭賃借契約を結んで営業利益を得る金融業を営むには、金融庁や管轄の都道府県知事の認可を得る必要があります。

その上で貸金業登録をすることで、金融業の営業が可能となるわけですが、そういった一連の手続きを踏まずに営業をしているのが、ヤミ金融と呼称される金融業者です。

そもそも、一昔前は簡単な登録をするだけで金融業の営業が出来たわけですが、一部の悪質なサラ金業者の行いが社会問題となったことから、登録制から許可制に移行し、さらには貸金業法の改正によって上限金利や取り立て行為の規制等がかけられることとなったのです。

ヤミ金融の種類

ヤミ金融には様々な種類があります。

  • 短期業者・・・・・・かつての日掛け金融で特例で50%以上の金利が認められていたものの、現在は他の貸金業者と同様20%が上限。
  • 090金融・・・・・代表電話は固定電話にしなければならないにもかかわらず、携帯電話を代表にしている業者
  • システム金融・・・・事業者の手形や小切手をねらって融資をする業者
  • 紹介屋・・・・・・・自分でお金を貸すことはせずに貸金業者を紹介して仲介料で儲ける業者
  • チケット金融・・・・クレジットカードでチケットを購入させて半額程度で買い取って現金を渡す業者
  • 整理屋・・・・・・・借金を整理して一本化すると偽って返済金をせしめる業者

これだけ見ても、かなりの数の違法業者が存在します。特に、貸金業法改正による貸付審査の厳格化によって、借りれなくなった多重債務者を狙ったヤミ金融業者が多発しています。こういった業者の多くは、どこからも借りれない多重債務者の足元を見て、出資法で定められた上限金利を上回る暴利で貸し付けています。

また、「無審査でキャッシング」とか「無職でも融資可能」といったキャッチコピーを使って集客をしている場合、これらの多くはクレジットカードを使った現金化であると考えたほうがいいでしょう。クレジットカードで商品を購入させた上でその商品を買い取って現金を渡すという商売です。→クレジットカード現金化

こういった買取屋を利用するにしても、高い手数料をとられますし仲介を通せば仲介料もとられてしまいますので、どうしてもやるのなら業者を通さずに自分でやったほうがいいでしょう。

無審査キャッシングの正体

貸金業登録

また、こういった業者の中には貸金業登録をしている業者も混じっていることもあります。ヤミ金融業者がどうしてリスクを犯してまで貸金業登録をしている理由は、当局による貸金業規制法違反(無登録営業)の摘発を防ぐことと、正規の金融業者であるとカモフラージュすることにあります。

更には、貸金業登録をすることで、スポーツ新聞や夕刊紙などの広告が掲載が可能となります。こういった広告は貸金業登録をしていることが条件なので、敢えてリスクを踏んで登録をしているというわけです。

しかし、2006年に改正された貸金業法では、こういった無登録業者への罰則が大幅に改正されました。無登録営業をした業者に対して、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金(法人の場合は1億円)、更には上限金利を超える金利を取った場合の罰則として、5年以下の懲役または1千万円以下の罰金(法人の場合は3000万円)が科せられます。

取り立て行為

もともとヤミ金融は違法業者なので、法定金利や一切の貸金業法を厳守していないことは当然のことで、取り立て行為についても同様です。支払いが滞った消費者への対策は、法的手段による債権回収が原則ですが、違法業者である闇金融は暴力的かつ脅迫をもって債権回収をはかっています。

逆に言えば、こういった取り立てに絶対の自信があるからこそ、リスクの高い多重債務者へ融資が出来るのです。

しかし、2003年に発生した八尾市ヤミ金融一家心中時間がマスコミを賑わせたことで、過酷な取り立て行為をしていた事実がクローズアップし、世間に知られるようになりました。そしてついに貸金業法改正によって、取り立て行為に対する大幅な規制がかけられました。

 自宅外への取り立て行為  正当な理由なしに自宅以外の勤務先や第三者宅などの場所へ取り立てを目的に訪問することは違法
 時間外への取り立て行為の禁止  正当な理由なしに午後21時〜午前8時に訪問や電話、FAXなど手段を講じての取り立て行為をすることは違法
 不退去行為  どのような事情があろうとも、自宅敷地内から「退去せよ」という命令に従わない場合は、不退去罪として処罰の対象となります。
 脅迫行為  相手に平穏を脅かすのような言葉を用いて取り立てようとする行為はすべて脅迫行為として処罰の対象となります。
 威力業務妨害  玄関で大声を張り上げて借金の事実を周りに知らしめるような行為は威力業務妨害罪として処罰の対象となります。
 他の金融業者からの借入強要  昔からヤミ金融で使われていた手段ですが、他の業者から借りさせて返済に充当する行為。

融資の勧誘

では、どうやって多重債務者を狙った融資を実行しているのでしょうか?

当然、当局の監視がありますが、そういった監視の網をくぐった上で、様々な手口を駆使して融資を行っているのが実態です。

その中でも顕著なのが、多重債務者の名簿を違法な手段を講じて入手し、直接ダイレクトメールや電話、あるいはFXなどで融資の勧誘をする行為や、資金難に陥っている中小零細会社の社長へ、同様の融資の案内を送付する行為です。

当然こういった人たちはお金に困っていますので、渡りに船とばかり融資の勧誘に飛びついてきます。しかし、実際に融資を受けた人たちの殆どが、借金漬けにされて食い潰されていっているのが現実なのです。

勧誘の手口